V. マヤコフスキー:文 B. ポクロフスキー:絵 松谷さやか:訳 / 海と灯台の本

商品詳細

20世紀のロシアを代表する革命詩人ウラジーミル・マヤコフスキーが1926年に書いた「海と灯台についての私の本」で、1927年に絵本として出版された幻の作品の翻訳本「海と灯台の本」、ソビエト時代の子供たちに対して力強いメッセージが込められた詩の絵本。マヤコフスキーが子供の頃にジョージア北西部、黒海に面する港湾都市スフミから東岸を経由して家族旅行をしたときの思い出が書かれていて、詩に登場する海は黒海と言われている。1917年ロシアで起こった十月革命、ロシア・アヴァンギャルドの芸術家たちが、絵本制作に参加した時代に出版されたソビエト絵本は、世界の絵本の歴史に多大な影響を与えたとされる。しかし、スターリン強権支配によりアヴァンギャルド芸術が弾圧され、その影響からか、本書のイラストを描いた画家ポクロフスキーの消息についてはレニングラード出身という不確かなことしか分からず、当時活躍した画家にもかかわらず乏しい情報であり、当時の時代背景が垣間見える。

 2010年版。新本。

サイズ: 30.5cm×21.7cm / 24ページ / ハードカバー/ ダストカバー付

著者紹介: ウラジーミル・マヤコフスキー
1893年旧ソビエト連邦構成共和国だったグルジア(ジョージア)生まれ。ロシア未来派を代表する詩人。少年時代から政治活動に参加し、ロシア社会民主労働党に入党するが、3度にわたる逮捕と獄中生活を経験したのち、芸術の革命家になることを決意。1912年に未来派の文集「社会の趣味への平手打ち」や、1913年には悲劇「ウラジーミル・マヤコフスキー」を発表し、アヴァンギャルド芸術の旗手となる。以降詩人として活躍。