1958年にブルーノ・ムナーリが「旅行のための彫刻」という厚紙に切り込みを入れて折ることで立体的になる持ち運び可能な彫刻作品を制作。折りたたんで旅行先に携帯し、彫刻を鑑賞できる作品として発表。
彫刻や絵画など様々な芸術の分野についての違いにこだわりがないムナーリが彫刻は何の要素で成り立っているか探求した結果、彫刻は物質性と三次元の空間性の2つの要素で成り立たっているという結論に達し、ヒンジで繋がった2枚の金属板を折り曲げると自立するという「折りたたみのできる彫刻」を制作。その考えの展開により、誰でも手軽に折りたたんで持ち歩ける「旅行のための彫刻」を発表、彫刻とは大きく重くて動かないものであり、美術館などで鑑賞するものという固定観念を覆す作品を生み出す。本書はアメリカのイラストレーター兼デザイナーでこれまで100冊以上発表してきたポップアップ絵本作家デビッド・A・カーターがムナーリの彫刻作品「旅行のための彫刻」にインスパイアされ、個々の作品を一冊のポップアップブックにして新たな表現として制作。ムナーリの彫刻作品がポップアップブックになって堪能できる、新しい形の作品集。

 2019年。 新本。

サイズ:  21cm×20.7cm / 10 ページ / ハードカバー
＜イタリア語表記（表紙のみのテキストで中身は文字なし）＞

作家紹介: Bruno Munari (ブルーノ・ムナーリ）