ブルーノ・ムナーリの絵本

「ナンセンスの機械(ムナーリの機械)」

「ナンセンスの機械(ムナーリの機械)」

1930年頃から未来派の第二世代グループに参加し、1953年「役に立たない機械」というタイトルのオブジェを未来派の展覧会にて発表。その後1942年に友人たちを笑わせたいと思って制作した絵本「ナンセンスの機械」が誕生。

ブルーノ・ムナーリの科学者や研究者のような目線ではなく、少年のようないたずらっぽい目線で生まれた「目覚まし時計をおとなしくさせる機械」や「怠け者の犬のためのしっぽふり機」などユーモア溢れる素朴な機械のコレクションが掲載された絵本。

「ゼログラフィーアで生まれた「黄色ずきんちゃん」」

ゼログラフィーア(ムナーリの造語)とは、対象物を動かしながらコピーをすることで、流動感を出すという、ムナーリが独自に生み出したコピーアート。そのゼログラフィーアを利用して制作した絵本「黄色ずきんちゃん」。
都会に住むおばあちゃんの家まで出かけるというストーリーで、お馴染みの狼も登場。ブルーノ・ムナーリ風にアレンジしたお話が愉快。

「霧の中のサーカス」と「闇の夜に」

「霧の中のサーカス」と「闇の夜に」

1907年ミラノ生まれのブルーノ・ムナーリ。絵本作家であり、グラフィックデザイナー、彫刻家、プロダクトデザイナーなど多岐に渡って活躍した天才美術家が名作絵本を数多く生み出し、その中でも大人から子供まで人気作品として親しまれている「霧の中のサーカス」と「闇の夜に」。
「霧の中のサーカス」ではトレーシングペーパーを利用して霧を表現したり、「闇の夜に」ではザラザラした硬めの紙を使い、土を表現。
2作品とも切り抜きを使うことで、霧や闇、土などがより立体的に感じられることで、視覚表現のあらゆる可能性を利用してストーリーを表現。
五感で絵本の世界が感じられる名作。

「読めない本 - MN1」

紙に切り込みを入れることで、異なる形の紙とページ毎に異なる色を使って綴った手のひらサイズの文字なし絵本である読めない絵本シリーズの「MN1」。テキストがないためお話がなく、見るたびに印象が変わるのが楽しい。視覚と触覚で感じるムナーリの代表作、読めない本