ベルギーの幻想画家、イラストレーターであるフォロンの画集。小さな男が巨大なタイプライターによじ登り、体全体を使ってタイピング。最後は手紙を仕上げて紙飛行機（鳥のような）にして空に向かって飛ばす。飛ばした手紙を見ながら小さな男は街の中に消えていく。静かに動く映像を見ているような構成で描かれたイラストに引き込まれる。画集といってもストーリー性があるので絵本のような一冊。イタリアのタイプライターのオリべッティ社でデザインディレクターとして活動していたジョルジオ・ソアヴィがフォロンを起用し、ソアヴィのアイデアを元にフォロンがイラストを描いた一冊。初版は1967年で、オリベッティ社がこのスモールサイズの画集を関連企業や顧客に贈呈、所謂ノベルティ本として制作したとのこと。本書は、第二版の1974年版5,775部限定。フォロン作品の中でも特に人気の高い傑作。

【状態】経年による角の傷みやページのインクのような汚れ（画像参照）はありますが、中身の書き込みや破れなどなくほぼ良好です。

1974年版。ヴィンテージ本。
サイズ：15cmx21cm / 48ページ / ソフトカバー 

著者紹介: ジャン・ミシェル・フォロン Jean-Michel Folon